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【2020年】スペイン アンダルシア州でのParejas de hecho(事実婚)申請 必要書類と手続きの流れとは?|カディス

スペインには結婚の他に、Parejas de hecho(パレハス デ エチョ)という制度があることをご存知でしょうか?

直訳すると”本物のパートナー”のような意味ですが、日本にある制度と近いものでは「事実婚」「パートナー制度」に近いかと思います。

この記事では、筆者が2020年にスペインアンダルシア州でParejas de hechoを申請し、居住許可を手に入れるまでに用意した書類とプロセスをご紹介します!

申請できる条件や必要書類、申請プロセス、完了までの期間などはスペインの各州政府によって異なります。

詳しくは申請を行う州政府のHPをご参照いただくか、役所へ直接ご質問いただくなど、第一次情報をご確認ください。

Pareja de hechoとは?どのような制度?

アンダルシア州政府のHPによると、Parejas de hechoは以下のように定義されています。

Parejas de Hechoとは、夫婦に近い関係で安定的に一緒に暮らしたいという2人が、それを正式に記録できるように登録することを決めた組合のことをいいます。

登録は、アンダルシア自治州のParejas de hechoの登録簿で行われます。

参照元: https://www.juntadeandalucia.es/temas/familias-igualdad/formar-familia/parejas/paginas/parejas-hecho.html

パートナーとして共に住む2人が、国籍や背景に関わらず、スペイン国内に居住することを実現するための制度と言えるでしょう。

婚姻関係と異なり、日本に同様の制度がないため、日本の戸籍の変更などの日本政府への申請の必要は現状ありません。

マドリッドやバルセロナでは、申請時に「2人で1年以上同じ住居に居住していること」が条件、ということを聞いたことがありますが、筆者の場合アンダルシア州では特にそのような条件はありませんでした。

このような申請に際しての事前条件は、是非ご自身で一次情報をご確認ください。

必要な書類は?大まかな流れは?

2020年に筆者が申請した際には、大きく以下の流れで手続きを行いました。

  1. アンダルシア州政府カディスオフィスでParejas de hecho申請・面接
  2. アンダルシア州の外国人事務局で居住許可の書類提出
  3. カディスの警察署で居住許可証の申請
  4. 同じ警察署で居住許可証の受け取り

筆者の場合、これらのプロセスを開始してから居住許可証を手に入れるまで約10ヶ月でした。

それぞれのステップで使用した書類は以下に記載します。

アンダルシア州政府オフィスでParejas de hecho申請・面接

まずはアンダルシア州政府のオフィスでParejas de hechoの申請を行いました。

筆者が2020年2月にカディスのオフィスで申請を行った際の必要書類は以下の通りです。

日本で準備した書類

  1. 独身証明書*
  2. 戸籍謄本*
  3. 日本の銀行の残高証明書*
  4. 犯罪経歴証明書
  5. パスポートとそのコピー

スペインで準備した書類

  1. Parejas de hecho申請フォーム
  2. アンダルシア州の住民票
  3. 相手のDNI
  4. 相手の出生証明書
  5. 相手の銀行残高証明

*スペイン語翻訳、スペイン大使館発行の翻訳証明付

上記の書類を提出し、その場ですぐ面接を行いました。

面接は一人ずつ部屋に入り、それぞれ同じ質問を行なって、その答えが同じかどうか確認されます。

質問内容は「2人で同じ家に住んで生活をしているか」を確認しているような内容でした。

難しい質問はないので、本当に一緒に生活していれば問題はないかと思います!

その場で「申請が通った場合は1-2ヶ月後に家に書類が届きます」と言われたのですが、2ヶ月経っても届かなかったのでメールをしたところ、PDFで送信していただきました!

その後、2.5ヶ月後に無事郵送でも書類が届きました。

これで、Parejas de hecho自体の手続きは完了です!この次はスペインでの居住許可を申請するプロセスに移ります。

アンダルシア州の外国人事務局で居住許可の書類提出

Parejas de hechoの証明書も手に入れたので、早速居住許可の申請!と行きたかったのですが、2020年4月はコロナ禍真っ只中だったため、6月末まで外出禁止令で手続きが停止してしまいました。

そして2020年7月末、今度はカディスの外国人事務局へ居住許可の申請へ向かいました。

ここで提出した書類は以下の通りです。

提出した書類

  1. 申請フォーム
  2. Parejas de hechoの証明書
  3. スペインの銀行口座の残高証明
  4. パスポートとそのコピー
  5. 相手の仕事の雇用契約書
  6. 相手のDNIとそのコピー

今回は面談などはなく、書類を提出して完了です!

ここから約2ヶ月後、9月末に在留許可証明がメールで届きました。

続いては最も重要な「在留許可カード」発行の手続きに移ります。

警察署でTIE(Tarjeta de NIE)申請・指紋登録

在留カード発行は住所によって管轄された警察署で行います。筆者の場合、「居住許可証明」に向かうべき警察署の住所が記載されていました。

2020年10月に筆者が申請した際の必要書類は以下の通りです。

提出した書類

  1. 申請フォーム
  2. 在留許可証明
  3. パスポートとそのコピー
  4. 写真
  5. 相手のDNIコピー

書類を提出したら、指紋登録を行います。指紋登録に事前準備は必要なく、その場で行います。

これで全ての申請は完了!1ヶ月後にカードを受け取りに再度同じ警察署に訪れます。

警察署でTIE(Tarjeta de NIE)を受け取り

そして1ヶ月後、2020年11月に再度予約を取って向かい、カードを受け取って完了です。

この際は5年間有効の居住許可が発行されます。ひとまずは一安心ですね!

まとめ

この記事では、2020年に筆者がアンダルシア州でParejas de hehcoを行った際の必要書類・手続きについて共有しました。

繰り返しになりますが、申請できる条件や必要書類、申請プロセス、完了までの期間などはスペインの各州政府によって異なります。

詳しくは申請を行う州のHPをご参照いただくか、役所へ直接ご質問いただくなど、第一次情報をご確認くださいね!