生活・暮らしの知恵

【2022年】日本の運転免許のスペインの運転免許への切り替え手続き|マドリッド

「日本の運転免許をスペインの免許に変換したい!」と思い立ったはいいものの、何が必要でどんなプロセスなのかわからない…という方は多いのではないでしょうか?

そこで今回は筆者が2022年にスペインのマドリッドで実際に日本の運転免許を変換した際の必要書類、プロセスについて共有します!

必要書類や発給期間は地域や時期によって異なる可能性があります。最新の情報はスペイン交通局HPをご参照ください。

免許の切り替えに必要な条件・書類は?

在スペイン日本大使館のHPによると、日本の免許からスペインの免許への切り替えできる条件は以下の通りです。

申請の条件
 スペイン居住許可証を取得し、有効な日本の運転免許証を所持する場合(注3)。

注3:運転免許証の取得日が、スペイン居住開始日以前である必要がある。
 失効した運転免許証の再取得などにより、免許証取得日がスペイン居住許可日以降の日付になっている場合、日本の自動車安全運転センターで、過去に失効した免許の「運転免許経歴証明書」を取得することにより切替えが可能。

つまり、「有効なスペインの居住許可があること」「日本の免許が有効であること」「スペインでの居住期間以前に日本で免許を取得していること」という3つの条件をクリアしていれば切り替えをすることが可能です。

在スペイン日本大使館のHPの情報によると、免許切り替えに必要な書類は以下の通りです。

申請書類

(1)申請書
(2)日本の運転免許証原本とコピー
(3)運転免許証抜粋証明書(日本国大使館・総領事館発行)
(4)旅券の原本とコピー
(5)外国人居住許可証の原本とコピー
(6)申請者が居住する県の運転検査センター指定の医療機関が発行する健康診断書
(7)写真2枚(縦3.5cm×横2.5cm )
(8)運転者規則に定められた宣誓書(交通総局様式)
(9)交換を申請した免許証が真正で有効であることの宣誓書(交通総局様式)

これらの書類の中で交通総局での申請前に準備をする必要があるのは、以下の通りです。

(2)日本の運転免許証原本とコピー
(3)運転免許証抜粋証明書(日本国大使館・総領事館発行)
(4)旅券の原本とコピー
(5)外国人居住許可証の原本とコピー
(6)申請者が居住する県の運転検査センター指定の医療機関が発行する健康診断書
(7)写真2枚(縦3.5cm×横2.5cm )

以下の書類は当日交通総局での申請の際に記入します。

(1)申請書
(8)運転者規則に定められた宣誓書(交通総局様式)
(9)交換を申請した免許証が真正で有効であることの宣誓書(交通総局様式)

その中でも以下の書類は手続きのプロセスが少し複雑で時間がかかることもあるので、早めに用意することをおすすめします!

(3)運転免許証抜粋証明書(日本国大使館・総領事館発行)
(6)申請者が居住する県の運転検査センター指定の医療機関が発行する健康診断書

免許切り替えの大まかな流れ

切り替えのプロセスはこのように進めることになります。

  1. 日本大使館で運転免許証抜粋証明書を取得
  2. 居住地域の交通局の予約を取得
  3. 運転検査センター指定の医療機関で検査、健康診断書を取得
  4. 予約の日時に交通総局で申請
  5. 自宅に免許が郵送される

3の運転検査センターの健康診断書は、発行後から申請に使用されるまでの有効期限があるため、初めに交通総局での予約をとった後に運転検査センターに向かうことをおすすめします。

また、交通総局の枠は少ししかなく、隔週毎に予約の枠が発行されるため、予約を取ることが難しいです….しかし根気強くアクセスしましょう!

プロセス1:日本大使館での運転免許証抜粋証明書取得

まず初めに管轄の地域の日本大使館で「運転免許証抜粋証明書」の発行を依頼します。

日本大使館のHPによると発行の際に必要な書類は以下の通りです。

必要書類

・証明書発給申請書(領事窓口備え付け又はダウンロード
・本人を確認できる公文書(日本国旅券等)  
・有効な日本の運転免許証(スペイン居住開始日以前に取得したもの)
・手数料 16€(こちらをクリック

2022年11月現在、コロナウイルス対策の一環として日本大使館での手続きは事前予約制をとっています。そのため、必要書類と予約を取りたい旨をメールで大使館領事部(【領事部メールアドレス】: consulado@md.mofa.go.jp)に送信します。

私は免許の裏を送信し忘れてしまったのですが、大使館の方がわざわざ電話で連絡してくれました。対応してくださったのは優しい方で、予約と当日の必要書類もその電話で伝えていただきました。

予約の日時に日本大使館に向かい、以前メールで送った書類の現物を提出して手数料16€を支払います。手続き自体は10分程度で完了です。

プロセス2:居住地域の交通局の予約を取得

その後、申請に行く交通総局の予約を取得します。

交通総局のHP予約用ページにアクセスし、手続きを行う、手続きのタイプ(Tipo de trámite)は「Trámites de oficica」を選択します。

Canjes de permisos de conducción」(運転免許の変更)という選択肢もありますが、次のステップで「日本」を選択できません。

日本の免許からの切り替えの場合、「Trámites de oficica」を選択するようです。

前述の通り、都市部の場合特に枠が少ないため予約を取ることは難しいです。

そのためほとんどの場合、「Estamos recibiendo un número muy elevado de accesos que no nos permiten procesar tu petición. Por favor, inténtalo de nuevo pasados unos minutos.」(現在多くのアクセスがあるためあなたの申請を受け付けることができません。数分後に再度アクセスしてください。)と表示されますが、その場合は数分後、もしくは数時間後、翌日にチャレンジしましょう!

プロセス3:指定機関で健康診断書を取得

続いて自分の居住する県での運転適正検査センターで適性検査診断書を取得します。

この運転適正検査センターはスペイン語で「Centros de Reconocimiento de
Conductores」
、一般的には「Psicotécnico」と呼ばれます。

指定機関リストを参照したり、Google Map等で検索し、自宅に近い施設の予約を取りましょう。

その際、日本の免許の変更を行いたい旨を伝えておくことでスムーズに進むかと思います。

私はマドリッドのSol駅から徒歩1分のところにある、「Centro Médico Psicotécnico Arenal (Renovar Carnet de Conducir)」で行いました。ここでは費用は35€でした。

検査はレトロなゲームセンターにありそうなもので、かなり年期が入っていそうなものでした。

具体的には左右の手でレバーを持ち、2本の異なる道を進むボールがその道の外へ出ないようにする、といった内容です。Youtubeの動画を参考にすることで心構えできるかと思います。

その後簡単な質問(持病はあるか、身体の不自由はあるか等)を受け、写真(申請に必要な写真とは別)をとってその場ですぐ書類をもらうことができました!

プロセス4:予約の日時に交通総局で申請

必要書類が全て揃ったら、予約当日交通総局での申請を行います!

マドリッドの場合、メトロ4番線Arturo Soria駅から徒歩5分です。

交通総局のHPには「予約時間の5分前には到着するように」と書いてありますが結構ちゃんと時間をコントロールしているので15分程度早めについた方が良いかと思います。

中に入ったら機械で番号カードをとり、自分の番号まで待合室で待機です。筆者の場合予約時間の後1時間程度待ったので、時間を潰すための本などがあると良いかもしれません!

番号が呼ばれたら窓口へ向かい、書類を提出。手数料の28.87€をカードで支払います。

待ち時間は長かったですが、手続き自体は15-20分程度で終わりです!

手続きの後一時的な運転許可証「Autorización Temporal para Conducir」を受け取ります。免許が届くまでの間に運転する必要がある際には、この書類が運転免許の代わりとなります。

そのため極端な話、申請の帰りに車を運転して帰宅することも可能です!

プロセス5:自宅に免許が郵送される

手続きの窓口で「1-1.5ヶ月程度で自宅に郵送されます」と伝えられたのですが、実際にちょうど1ヶ月後に自宅に届きました!

今回の申請では10年間の免許を取得できました。しばらくは免許更新の不安から解き放たれます…!

まとめ

今回は日本の運転免許からスペインの免許への切り替えについて共有しました。

筆者の場合、期間としては約3ヶ月、費用は合計79.87€でした!

繰り返しになりますが、申請の地域や時期によって値段、プロセス、必要書類が異なるため、申請の際にはスペイン交通局HPを参考にしてみてくださいね!